高速バスに4時間乗って、映画を見に行ってきた話。
田舎暮らしのデメリットのひとつに『近くに映画館がない』というのがありまして、ちょっと映画を見ようと思っても、最低でも1時間は車を走らせないといけないわけです。
まして、それが『MX4D』ともなると、それはもう高速バスに乗るしかないよね!ということで、わざわざ東京まで映画を見に行ってきた旅行記を書きたいと思います。
うちの田舎からは、新宿までの高速バスが毎日2往復出ており(←ここは褒めてやりたい)経費を浮かすためにも、今回初めてバスを利用してみました。
水曜どうでしょうを見ていたせいか、高速バスに良い印象が無かったのですが、乗ってみると案外快適で、4時間はかかったもののアッという間に着いた感じでした。
ちなみに、今回の東京出張も1年前と変わらず、新宿と秋葉原に寄っただけ。
楽しいオタい物編は後日詳しく書くとして、今日は『新宿・歌舞伎町編』をお届けします。
さて、今回どうしてもMX4Dで見てみたいと思ってしまった映画がこちら。
みんな大好き『シン・ゴジラ』でございます。
実はこの映画、私は公開2日目くらいに一度IMAXシアターで見ておりまして、映画の内容も含めて大満足していたのですが、「でもこれ4Dとかで見たら、臨場感ハンパなくてごっつエエんちゃうか?」と何故か関西弁で思い付いてしまったものだから、居ても立ってもいられなくなってしまったわけです。
ちなみに、ネタバレしたくない方は、ここらあたりでお引き返しください。
(そんなに詳しく書きませんが)
秋葉原での買い物を終え、やって来ました歌舞伎町。
さすがは眠らない街、歌舞伎町。田舎者にはネオンが眩しすぎます。
あっ、奥にお姿が少し見えていますね。
ギャオオォォォォォォォンン…
(こんな鳴き声ではない?)
ガッッズィ〜ラ…失礼、ゴジラさんのお目見えです。(←早速ネタバレだっ(汗))
というわけで、ゴジラの聖地・TOHOシネマズ新宿にやってきました。
通りにゴジラの名前が付いてるくらいですからね〜。
…というか、今回は映画鑑賞中心の旅なので、ここから歩いて5分くらいの場所にホテルを取って万全の体制で臨んだのであります。
午後10時前、いよいよ4Dゴジラへ向かいます。
うちの田舎ではみんなもう寝てると思うけど、今日のオレはまだまだ眠れないぜ!
こちらはTOHOにこき使われるゴジラさんの勇姿w
いよいよ開場です。ここへ来るために準備も時間もお金もけっこうかかりました…。
中はこんな感じ。シートに書かれた「MX4D」の文字が何やら誇らしげ。
座席の下がやはり普通と違っていて、かなり高くなっています。
「コイツ…動くぞ…!」という雰囲気。
カップホルダーの前に何やら穴が空いていて、上映中はここから風や水(ほどんど霧みたいなものだけど)が顔に向けてプシューーーーッ!と噴射されます。
インターネットでの予約が2日前の深夜12:00から開始になるので、眠いのをガマンしてチケットを取りましたが、座ってみればド真ん中・ド正面の席で、苦労が報われた瞬間でもありました。
映画の内容については、日本中の人達がレビューを書きまくっていると思いますのでボクは書きませんが、本作とMX4Dの食い合わせについての感想を少し…。
ぶっちゃけてしまうと、想像は超えてこなかった…という感じでしょうか。
ボクはMX4D初体験だったので、もちろん楽しめたのですが、もっと揺れてもいい・もっとゴジラの重量感を伝えて欲しかった!というのが正直な感想です。
ちょっと欲張りな感想かもしれませんが、プラス1,200円も払うんだから、相当期待してしまうのも仕方ないでしょ?
今回の「シン・ゴジラ」は、画面としての動きが少ない会議シーンや会話劇が上映時間の半分近くを占めているので、特に前半はガタガタッと動いて静かになる… ガタガタッと動いて静かになる…という構成の繰り返しが頻発するので、ちょっと4D向きではないのかな?と思われました。
やはり、スターウォーズとか終始バトルシーンが続くような、アクション映画の方が4Dの真価を発揮できるのでしょうか。
ゴジラが街で暴れるシーンでは、椅子から飛び上がるくらいの衝撃が来るに違いないと勝手に期待していたので、もっと派手に揺れて欲しかったというのは先に書いた通り。
ただし、 4D的な見せ場として「タバ作戦のシーン」「クライマックスのビル&ゴジラ倒れまくりシーン」にピークを設定していたようなので、そこを際立たせるための調整だったという解釈もできそうです。
実は座席の背もたれ部分からも突起物で突かれる仕組みになっており(誰かがマッサージチェアみたいwと言ってた)特に、逃げ惑う人達が押し合いへし合いするシーンで背中からドスンドスン突かれるのが面白かったです。…いや、緊迫のシーンなんだから笑っちゃったらダメかww。
風については、ヘリコプターのシーンでそよそよと流れてくる風が臨場感あって面白いと思いました。これぞ4Dの真骨頂という感じ。あとは爆発したり何かがぶつかったりする度にプシュッ!と風が出たりするのですが、このプシュッという「音」が映画への没入感を損なうノイズと感じてしまう部分が若干あります。これも欲張りな感想ですが…。
…とまあ、ネガティブな感想ばかり書いてしまいましたが、映画内容とのリンクもよく練られており、MX4Dはよく出来ている!と感動しました。
なにより、ゴジラ様の在すTOHOシネマズ新宿でゴジラ映画を見れたという体験自体が大満足なのです。
ボクもこの映画自体が初見だったら、もっと違う感想だったかもしれません。
人生で初めて、上映期間中に同じ映画を2回見るということをやってみましたが、やっぱり間をおいてから見ないと、最初に見た印象まで薄れてしまうような感覚に陥りますね…。逆に映画の荒ばかりに目が行ってしまって…。
この辺りが映画ウォッチ超人と凡人との差でしょうか。
いや、「本当に良い映画は一度だけ見ればよろしい!」という、宮崎 駿先生の言葉が正しいのかもしれません。
あと、庵野信者(弟氏談)のわたくしとしては、ちょっと彼にお金を落としすぎたという反省もありつつ、映画が大ヒットして観客もハッピー・庵野くんもハッピー(たぶんゴジラ映画作れただけでハッピー)・東宝も儲かって大いにハッピーなのは健全なことで良いですよね。
「シン・ゴジラ」は絶対4Dで見るべき!…とまではオススメできませんが、初めて見る方・4Dを体験したことがない方には一見の価値ありかもしれません。
…高いけどね。